The Elder Scrolls: Arena

伝説が始まる
Bethesda Softworks · 2022年4月26日

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伝説が始まる……?
The Elder Scrolls: Arena は知る人ぞ知る、TES シリーズ最初の作品。
1994年というメディーバルな時代に MS-DOS(といわれてもよくわからないが、古い OS らしい)用ソフトとして作られたものをエミュレーターを使い現代の PC にそのまま移植したのがこのゲームだそうです。
つまり、すべてが古い。なにひとつ変わっていないその古さ。30年前そのままの古さです。
古いことは古い。しかし、ゲームシステムの話をすると、その古さがシンプルなデザインという方向性に意外とよく働いていて、特に次作の TES II: Daggerfall などと比べるとかなり遊びやすい出来になっています。
具体的には、定義としては 3D ゲームではあるものの、システムが単純すぎるので、三次元とはいってもまだ高低差の概念があまり意識されておらず、歩くのはまっ平らな地形で、階段を使って1階2階、地下1階、といった具合で移動する仕組みになっているため、グラフィックが古くても地図が読みやすく意外と遊びやすいのです。この点は現代人たるわれわれがプレイするにも障害にならないためおすすめしやすいポイントです。I: Arena、II: Daggerfall は DOSBOX エミュレーター版のフリーウェアとして公式で公開されているのですが、公式のものはいろいろ細かい問題があり、最古参最大手 TES ファン Wiki の Unofficial Elder Scrolls Pages で用意されたバージョンを遊んだほうがよかったりするのですが、Steam 版は DOSBOX のエミュレーターもいろいろ設定済みらしくダウンロードしたらすぐに遊べたので、Steam 版で遊ぶ点で不便なこともおそらくないと思います。
ストーリーについてはどう触れたものか考えましたが、これはなんというか、まだ「われわれの知るいわゆるエルダースクロールズ」ではないような感じがします。以下、2023年にもなってこんなゲームをやろうかと考えるような人は TES の基本的なことはだいたい承知しているだろうという前提で、用語の説明などは極力省いて述べます。
タムリエルの世界地図と皇帝ユリエル・セプティム7世の名前だけは現在も残る設定として存在するのですが、それ以外はまだ全体的に TES ではありません。皇帝がジャガル・サルンという悪のバトルメイジに誘拐されなりすまされて暴政が行われた結果、世は乱れ、世界はもはや闘技場、すなわちアリーナと化した! というのが筋書きなのですが、そもそも皇帝の政治はシロディールにしか力がほぼ及んでおらず(シロディールはたしかに雰囲気がどことなく暗いが)、シロディールも含めて全体的にそこまで世は乱れていないので、タイトルの意味がよくわからない。
ゲームとしてのストーリーもきわめてシンプルで、まだあまり特徴がない帝国の各自治州(スカイリムとかモローウィンドなどの帝国の従属国)に一州ずつファストトラベルし、キーアイテムの欠片をひとつずつ集めていくというものです。そこに自治州独特の要素などはなく、まるで変わらない8州にお使いに走るだけの話です。なにしろカジートやアルゴニアンですら人間の姿をしているありさまでして、そこに帝国各地を旅する喜びはありません(一応なぜカジートが人間のような姿なのかは生まれと月の満ち欠けが容貌を変えるもので、III 以降に登場する猫人間はシュセイ・ラートという旅好きの種族だ、などという思いっきり後付けの設定がありますが、そんなものはこの時代に設定が固まっていなかった言い訳に過ぎません)。
ではこのゲームのなにが正しいのか、なぜ TES ファンがこのゲームをやらなければならないのか、という話になりますが、それはただ皇帝ユリエル・セプティム7世が収める帝国をプレイヤーがはじめて救うことができる、その機会をわれわれに提供してくれているからです。はっきりいいますが、エルダースクロールズというゲームは I: Arena から始まり IV: Oblivion で終わったシリーズです。このエルダースクロールズというシリーズは本来、第3紀最後の皇帝ユリエル・セプティム7世の一代記として作られた物語であり、各ゲームの主人公はこの皇帝に仕え、その意志(I から III)、あるいはその遺志(IV)を実現するための存在にすぎません。プレイヤーの操作するキャラはその結果英雄になっただけであり、エルダースクロールズの本物の「主人公」とはユリエル・セプティム7世というひとりの人物なのです。V: Skyrim というのはあくまでこのシリーズが売れすぎたために無理やり続けるため、第4紀まで200年も飛ばしてユリエル7世亡き後の新たな世界を構築した話なのです。
などと長々と私論を垂れ流しましたが、要約すればつまり、今どきのゲーマーらしく V: Skyrim しかやらない、TES の歴史など知る必要はない、ということであればこの古臭すぎるゲームをやる必要はありません。しかしせめて IV: Oblivion ぐらいは今からでもやってみて、エルダースクロールズとはどういうシリーズなのか、弱い人間ながらも高潔な意志をもって必死に帝国を治めてきたユリエル7世という人物のことを少しでも知りたければ、このゲームをやってみてもいいかと思います。ゲームは単純でそれほど難しくはない。ユリエル7世もエンディングぐらいにしか出てこない。それでもあなたはユリエル7世がはじめてこのシリーズに生まれいでた姿を見ることができる。このゲームをやるかどうか、それはそのことに価値を見いだせるかどうかである、と断言できます。
偉そうにシリーズを語っていますが、わたしも V: Skyrim ではじめて The Elder Scrolls シリーズを体験した人間です。その体験があまりに感動的だったため、わたしは I: Arena から TES を徹底的にやりつくそうと考えたのです。ですから、このゲームをやるかどうか、楽しめるかどうかはあなたの TES 歴とはあまり関係ありません。V しかやっておらずもっと深く TES を知りたい、IV: Oblivion という物語的には間違いなく TES 史上最高傑作にしてユリエル・セプティム7世最期の作品を遊ぶにあたって一番の精神状態に持っていきたい(補足すると、わたしは V をやったあとにすぐやりたくなるはずの IV をあえて遊ばず、I から IV までシリーズの順番にプレイするという遊び方をした結果、IV という最高傑作を一番楽しめる状態で遊ぶことができました)、あるいは IV をプレイ済みでもユリエル7世および彼の治めた帝国についてもっと知りたい、親しみをいだきたい、という方にはぜひおすすめしたい作品です。何周も遊べるゲームではないですが、一周さくっとプレイして TES 第一作の雰囲気を味わってほしい。わたしとしてはそういうことです。よろしくお願いいたします。
一応おわりに書いておきますが、このゲームを日本語化する手段はなく今後も日本語で遊ぶことはまずできないかと思います(II は可能性がありますが、I はなさそうです)。ただシステムは単純だしストーリーはそれほど重要ではなく軽い日本語訳などはウェブ検索で見つかると思うので、英語が苦手でもそれほど気負いせず遊べると思います。たかが言語の問題でためらうぐらいならぜひ一度遊んでみてください。
2023/7/967人が参考になった
プレイ時間 3時間
おすすめ
説明書の知識は必要なくなりました。
私は最初のダンジョンから出られましたが最初の町から出れずに萎えてやめました。
2022/4/308人が参考になった
プレイ時間 16時間
おすすめ
>The Elder Scrolls: Arenaとは、ソード・オブ・ソダン2になるはずだったゲームである。
まあ待ってくれ、これはただの冗談なんかじゃない。
1993年、ソダンの版権を取得したBethesdaは続編の製作を検討するが、それよりもまず88年にオリジナルのAmiga版が発売されたソダンのIPにまだPCゲーム市場への希求力があるかどうかを確認すべく、Mac用の復刻版を販売した。ところがこれが、何の魅力もない時代遅れのクソゲーとしてボコボコに酷評されるという悲惨な結果に終わる。そもそもソダンというゲームは「技術的に凄いことをやっているし、見た目はいいが、それだけ」という典型的なAmigaゲーのはしりとも呼べる作品で、88年当時から、ゲームの面白さが評価された作品ではなかったからだ。
そんなわけでBethesdaはソダン2の製作を断念し、そのかわりに中世ファンタジーというテーマはそのままに、まったく新しいIPの開発を決定した…そうして生まれたのが、このTES: Arenaなのである。
そしてまた、ソダンのオリジナル版の開発者の一人が、Morrowindまでに続くTESシリーズの中枢スタッフであったことは意外と知られていない。ゲーム中では九大神の一人として知られる、ジュリアノスことジュリアン・ルフェイ氏である。残念ながら、氏は新作The Wayward Realmsの開発中に末期癌でエセリウスの領域へと旅立たれてしまった。どうか安らかに。
そんな四方山話はともかく、このTES: Arenaである。
Steam版はDosBox 0.74での動作となり、Steamから起動する場合、設定ファイルはゲームディレクトリ下のDOSBox-0.74フォルダ内にあるarena.confが適用されるようだ。つまり事前にDosBoxを導入している場合でも、AppDataフォルダ内の汎用設定がそのまま使われるということはない。
そもそもこのArenaというのは当時としてもかなり重いゲームで、さらにいえばエミュレータで快適に動かすのがかなり難しい部類のタイトルに入る。DosBoxを快適に動作させるための設定は個々の環境に依存するところが大きいので、メーカー側で一般的なテンプレートを構築するのが難しいという面もあるのだが…しかも当時のPCゲームは処理速度とゲームスピードが同期しているものが多く、Arenaもその例に漏れないので、クロック数を上げて快適に動作させると、ゴブリンの超光速ラッシュ攻撃で即座にババアの嘆きのムービーに直面する破目になるという、ダンタリオンII現象に見舞われることになる歯痒さを備えている。
そして、もちろん、本作はプレイヤーが分厚いマニュアルを熟読してプレイすることを想定されていた時代のゲームだ。何の前提知識もなしに飛び込んでゲーム側が接待してくれることを期待してはならない。
ゲームのインストールディレクトリにはマニュアルや公式ガイドブックなど一連のドキュメントが保存されているので、もし英語が読めるなら一読しておくといいだろう…といっても、これらは歴史資料的な価値の提供という側面が強く、事前知識を必要する場合は、UESPのArenaの記事をGoogle翻訳にかけながら読めばいいと思われる。
また本作のプレイを難しくしているのは、可読性最悪なおしゃれフォントを使用している点にある。これは英語圏のプレイヤーからもだいぶイヤがられているようで、クローズドソースで製作されているがゆえにModdingが困難な本作において、Nexusでフォントを読みやすいものに変更するModが公開されていたりする。WASD移動を可能とするモダンなリマップ設定が配布されていたりもするので、一度はチェックしてみるといいだろう。
メインクエストは、ゲームクリアに必要となるキーアイテムを巡って主要ダンジョンを順番に攻略していくというオーソドックスなものだが、おそらくゲーム内だけで必要な情報を得てクリアまで到達するのは相当に困難だろうと思われる。というか、プレイヤーが自力でクリアすることを開発側が想定していないんじゃないかとさえ思えるフシもある。
サブクエストは概ね街中のNPCから受けられるもので、アイテムの配達や回収といった原始的なお遣いクエストがランダム生成されたものを請け負うことになる。広大な(あまりにも広大な…)タムリエル大陸を放浪しつつ、ひたすらサブクエストをこなすというのも楽しみ方の一つではある。
本作の独特な設定として、ランクの高い敵と戦う場合、等級の高い武器を使わなければダメージを与えることができないというシステムが挙げられる。
たとえばそのへんのダンジョンに無作為に侵入したさいに直面するStone Golemはドワーフ武器以上の等級でしかダメージを与えられないため、序盤で手に入る鋼鉄や銀製の装備ではまったく歯が立たない、というような事態が普通に発生する。あなたのお気に入りのSilver Daikatana of Strengthを旅の最後まで相棒とすることはできないのだ。
無辜の民を刃にかけたり、鍵のかかった民家の扉を剣でブチ破るといった暴挙に出た場合、救国の英雄たらんとする主人公よりもよっぽど強い衛兵が「スターップ!」という声とともにどこからともなく現れる伝統は本作の時点でスデに存在している。
兎に角も、Dosゲーに関する最低限の基礎教養(当時の海外産PCゲームはこういうもんだった)を持ち合わせたうえで、TESシリーズの伝承に理解を深めたいというディープなシリーズファン(それこそ、タムリエル大陸をリアルスケールで描写するとどんなふうになるのか、というようなことに興味を抱く奇矯な人間)でなければ、本作をプレイするのは非常に困難な苦行と化すだろう。しかもこのゲーム、とにかく不安定でバグが多い。Bethesdaクオリティは当時スデに健在であった(さらにはインストール時にファイルが破損/欠落している可能性があるので、何かおかしいと思ったらファイルの統合性チェックをしよう)。
次回作Daggerfallは開発途中でコードを全面的に刷新しており、見た目こそ本作と似ているものの中身はまるで別モノと思ったほうがいい。つまりDaggerfall Unityの資産はArenaではまるで役に立たず、現代環境で快適に動作するプラットフォームの登場を期待するのは難しいだろう。
とはいうものの、タムリエル全土を舞台にした超広大な世界を自由に放浪する、当時としても非常に野心的であったプレイ感覚は、シリーズファンであれば一度は体験しておいて損はないだろう。_
2025/12/265人が参考になった
プレイ時間 84時間
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多分おれはこのゲームが相当好きなんだと思う
2023/11/23人が参考になった
実況・プレイ動画(YouTube)
配信・アーカイブ(Twitch)
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