DEAD LAMB WALKING

A story about a dead lamb walking.
Lyn Mametchi · 2024年12月12日
アドベンチャー無料プレイシングルプレイヤー
Steamレビュー
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非常に好評 · 187件
Metacritic
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プレイ時間 1時間
おすすめ
ある性暴力に関わる出来事を描いたRPGツクール製ケモキャラ短編アドベンチャー。ほぼ一本道。終盤には選択肢による小さな分岐があるものの、選択前に自動でセーブ画面に移行するという珍しいタイプの親切設計。日本語版有。ゲーム内オプションに言語選択はなく、プレイヤーによってはSteamライブラリのゲームごとのプロパティで日本語設定に切り替えないといけない?
教師である羊の女性が夜遅く、学校から帰宅するところから始まる。暗い夜道をひたすら歩いていると、その彼女をつけねらう怪しい影が…………というお話。
極めて重いテーマを扱った作品だ。一方で、プロットとしては数十分程度のプレイで終わるくらいにシンプルであり、これをそのまま文字で読まされても、この種の経験から隔絶されている人々からは「たいへん悲しいお話ですね……私にはあんまり実感できませんけど……」ですまされてしまうだろう。
しかし、本作はゲームとしての特性を活かして「他人事」の感覚を乗り越えようとしている。
あんまり言うとネタバレになってしまうのでアレなんだけれども、ひとつには「ゲームは自分で主人公キャラを操作しないと進行しない」ということ。あなたが操作しているキャラが主人公であり、没入や感情移入の対象だ。
本作はここを非常にうまく活用して、キャラの感情表現(落ち込むと足取りが重くなる)に取り入れたり、この種の犯罪が孕んでいる危うさをよく表現している。後者についてはネタバレに触れるので後述する。
ちなみに舞台はカナダのトロント。世界観的に現実ベースであることがあきらかに重要(司法制度が絡んでくるため)なのだけれど、ケモキャラたちはよくおまえは羊だなとか犬だなとか指摘し合っていて、奇妙な感触をおぼえる。まあ、そこらへんはよく「○○(動物の種)と○○(動物の種)は似ているようだけど違うよ」という表現が出てくるところを見るに、移民大国カナダの人種状況を反映しているものとも読み取れる。
余談になるけれど、いちばんカナダっぽさを感じたのは検察官が出てくるシーン。検察官のキャラが自分のことを"Crown attorney"と称する。英連邦に属するカナダはイギリス国王を戴く国であるから、国内で行われる訴訟も国王の名の下に行われる。だから、Crown がつく、というわけ。カナダ独特の言い回しらしい。調べて知って、へ~、となりました。
2月10日に実装された翻訳(itch.io版はそれより前に実装されている)はおおむね良好……といいたいところだが、ひとつだけ作品の味わいを損なっているかもしれない部分がある。
それは冒頭の文章だ。原文では「This is the story of how I died.」となっているところ。
実はここには、本作のデザインの根本にかかわるある仕掛けがほどこされている。この冒頭文の捉え方によっては、全体の体験が原語版と根本的に異なるものになってしまうだろう。
ただ、訳者もその問題をわかったうえで、苦渋の決断としてああいう訳にした可能性もあるのだけれど……。
【以下ネタバレ】
ファーストカットでは「This is the story of how I died.」というセリフの上に、羊女性と犬っぽい少年の映った写真が描かれている。発話者の表示は「Lamb」。このセンテンスの一人称(I)を日本語版は「僕」と訳してしまっている。
これがあんまりよくない。
なぜ、よくないか。
叙述トリック だからだ。
「Lamb 仔羊」という名前を見たときに、写真に映ったふたりのうちのどちらが「I」(発話主体)なのかと判断するかといえば、ふつうは「羊」の女性のほうだ。
Lambは英語圏(っていうかキリスト教圏)では、生贄や犠牲者というニュアンスを持つ。だから、英語版のプレイヤーはこう思う。「ああ、これは、この羊の女性がなんらかのひどい目に合う話なのだな」と。
ここからが本作の巧妙なところだ。
前半部(純粋な尺でいえば1/3ほどか)はとにかくミスリードを徹底した仕掛けが施されている。もっとも大きいのは、プレイヤーの操作する主人公=視点人物が羊女性であることだろう。人気のない夜道をひとり歩いて帰宅中の女性を操作する不自由さと不穏さから、わたしたちは「これはストーカーに襲われる女性の話ではないか」という予断を抱く。なにせ、帰宅直前のシーンでは同僚から「こんな夜にひとりで帰るのはあぶないですよ」と執拗に警告されているのだ(その同僚が「送っていきますよ」と申し出るセリフすら不吉さを帯びている)。
また、15年前の回想で、着任したばかりの羊女性が隣のクラスの担任にからかわれる女性蔑視的な描写からも「何かが彼女に起こるのではないか」という警戒を強めていく。
また、ファーストカット以降のメッセージウィンドウでは、発話主体の名前が表示されない。会話中でも羊の名前にはまったく言及されない。少年=Lambが現れても、彼は名字で呼ばれるだけだ。ファーストネームは前半部では明かされない。
この犠牲者の仔羊=羊女性というフレームをひっくりかえすのが、例の「出来事」だ。その決定的な瞬間に羊の女性が「Lamb」と呼びかけることで、初めて少年=Lambだったとプレイヤーにもしれる。プレイヤーが操作するのも少年に切り替わり、トラウマ当事者の物語となっていく。
ついでに言えば、ミスリードはストアページのトレイラーでも行われている。ホラーっぽい感じで羊女性が主人公であることを強調し、「be aware of the Big Bad wolf」などと打つ。wolfという単語で想像されるのは犬っぽい少年のほうだ。トレイラーでは、彼が羊女性をつけねらう怪しいストーカーであるという印象がまがまがしく強調されている。
作者の意図はあきらかだ。でなければ、 プレイ前のトリガーウォーニングに「重大なネタバレが含まれる」と言い含めた上でその開示をプレイヤーに選択させるだろうか? そうした数々の手練手管の結果、英語圏のユーザーレビューでも本作の「twist」に感銘を受けたという感想がいくつか見受けられる。
しかしながら、この衝撃を日本語版プレイヤーを体験できないおそれがある。 ファーストカットで「僕」と断言してしまったことで、前半時点でこの物語が少年の話であることが察されてしまうからだ。
じゃあ、冒頭のセンテンスをなんて訳せばいいのか、と問われると、これがけっこう難しい。
まずおもいつくのが一人称を削ることだが、文意が通りにくくなってしまう。また、一人称を削ることで「当事者の物語」というニュアンスが失われてしまう危険もある。「died」というかなり直接的なワードを、「命を失うまでの物語」とやや抽象的に訳しているとこから見るに、訳者としても「僕」の孕む問題性を了解したうえで苦心した結果の翻訳なのかもしれない。
そもそも、「このような重篤なテーマについて、こうした仕掛けを仕込むのは不誠実ではないか」という観点もあるだろう。ショッキングな演出は人の感情を煽る。そうした過剰さは本来正面から受け止めるべき事件を消費することにつながるのではないか、と。
しかし、本作の場合は、その仕掛けがエンタメ的な体験としてだけでなく、ある種の倫理的な訴えかけとしても機能しているようにおもわれる。
前半部のプレイヤーは、いってみれば「加害者」を演じている状態だ。それも、物語後半で描かれているように、加害者という自覚のない加害者だ。まさか、自分たちがそんなひどい犯罪者ではありえない――そうした思い込みがわたしたちにはある。だが、本作ではその思い込みがたやすく崩され、加害に「加担」してしまう。その結果として、ラム少年はその後の15年も苦悶しつづけていく。その苦しみをもプレイヤーはやはり主観視点で体験していく。加害者であると同時に被害者であるという二重の視点をもってプレイしていくのだ。
それは、ゲームにしかなしえない体験なのだとおもう。
2025/2/1128人が参考になった
プレイ時間 1時間
おすすめ
短編スリラーノベル
日本語対応
日本語に対応するよ、というアナウンスあり
待ってた日本語が実装されたのでプレイしてみた
分岐地点前にセーブがあるのが親切
何を書いてもネタバレになるのであまり詳しく書けない!
ストアの注意書きは英語なので記載しておくと
ストーカー行為、女性に対する暴力
児童への性的虐待、銃、殺人、解離などの要素あり
キャラの一生の問題が描かれているので
絵柄はふわふわでかわいいが
内容はヘビー、大丈夫な人向けだがラストのその後が気になる
Steamキュレーターで紹介しました
「3D酔いでもゲームがしたい」
毎日更新してます!
2025/2/1213人が参考になった
プレイ時間 0時間
おすすめ
エッチなメスケモ女教師は好きかい?ならこれを遊んでみると良い。
きっと胸にぶっ刺さるはず。
2025/3/162人が参考になった
プレイ時間 1時間
おすすめ
う~~~~ん…
途中から一気に不穏になって胸糞へ変わっていくストーリー展開がうまい
もしかしたらこういう事件は世界中でたくさん起こってるのかもしれない…そう思わされ辛くなりますね
救いのあるエンドに辿り着きましたが、正直に言うとこの被害者は加害者以外の人(家族・友人含め)に恵まれていた気がするので、こんなに時間が経つ前に何とかできたんじゃないかって思ってしまいますが、簡単じゃないんでしょうね
あんまり内容に触れるとネタバレになってしまうのでほどほどにします
内容は重いけど絵はすごくかわいいです
2026/2/171人が参考になった
実況・プレイ動画(YouTube)
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